京都【嵐山 祐斎亭】SNS映えで話題の紅葉のお勧め観光スポット。見どころ・アクセス紹介
築約150年の風情ある建物をリニューアルし、染色作家・奥田祐斎氏の染色アートギャラリーとして2021年にOPENした京都嵐山の新観光スポット『嵐山 祐斎亭』。
紅葉を始めとする美しい自然を個性的な窓やリフレクションによる幻想的な風景で楽しませてくれるとして、SNSやインスタ映えとして一躍話題となった施設です。
文豪・川端康成が執筆に訪れたことや長年料理旅館としての歴史を築いてきた歴史的価値、伝統文化を継承する亭主 祐斎氏のアートが融合する素敵なスポットに京都で生まれ過ごして30年以上の私kamoも見学してきました。
『嵐山 祐斎亭』の現場のレポートを写真を交え、
・見どころや感想、口コミ
・アクセス、行き方
・混雑や待ち時間など
を本ブログにてご紹介いたします。
<この記事はこんな方におすすめです>
・嵐山 祐斎亭に行ってみたいけど、どんな場所なのか?と気になっている方。
嵐山 祐斎亭の口コミをお探しの方。
・京都旅行、嵐山観光をするので思い出に残る場所をお探しの方。
・紅葉を堪能できる場所をお探しの方。
・写真、映像撮影の好きな方。
などはぜひ、ご参考ください。
目次
■『嵐山 祐斎亭』とは
・染色作家 奥田 祐斎 氏について
・夢こうろ染(ゆめこうろぞめ) について
・嵐山 祐斎亭 基本情報(OPEN時間 / 料金など)
■4つのフロアで巡る『嵐山 祐斎亭』が作り出す美の世界
①川端康成の部屋
文豪・川端康成の過ごしたことに由来する長方形の窓から望む紅葉に心奪われる部屋。
②丸窓の部屋
『嵐山 祐斎亭』の美しさを一躍世に知らしめた、4つの丸窓が織りなす空間美。
③絶景テラス
桂川と紅葉の美しさの中で夢こうろ染の織物が軽やかに舞う、絶景を楽しめるテラス
④染色アートギャラリー
染色作家 奥田 祐斎 氏の作品群が揃うアトリエ兼SHOP、染色体験コーナーも。
■感想
■ Q&A
■アクセス方法
■『嵐山 祐斎亭』とは
嵐山の自然美を活かした空間美、加えて唯一無二のアートで彩る「嵐山 祐斎亭」
「嵐山 祐斎亭」は、約800年前に造営された後嵯峨・亀山上皇の離宮、亀山殿跡に立地する築150年の明治期の建造物です。元々は料理旅館「千鳥」という、京都の舞妓、芸妓憧れの地であり、ノーベル文学賞を受賞した文豪・川端康成が逗留し「山の音」を執筆した場所としても知られています。
祐斎亭のある京都・嵐山は、平安時代より風光明媚な景勝地として知られ、源氏物語の舞台となりました。当時の貴族はこの地に別荘を構え、船遊びをして、美しい四季の移り変わりを楽しみました。四季折々の風景は歌に詠まれ、そこから小倉百人一首が生まれました。
祐斎亭の丸窓から眺める桂川は今も翡翠色に輝き、訪れる来場者を1200年前の世界へ誘います。
長い歴史を持つ建物の中で、光によって染色が変化する独自の染色技法「夢こうろ染」を生み出し、国内のみならずヨーロッパ、アジア諸国で高い評価を受ける亭主・祐斎氏の作品の展示を行っている他、染色体験に作品販売も行っています。
染色作家 奥田 祐斎 氏について
染色作家・祐斎は、日本の伝統的染色法を継承・追求するのみならず、現代人が親しめるように表現を工夫・アレンジする取組みに従事。これまで生み出してきた独自の染色技法は国内のみならず、ヨーロッパ、アジア諸国で高い評価を受けています。
ユニークな技術・文化を継承・発展させ、日本の美を世界に向け発信されています。
夢こうろ染(ゆめこうろぞめ) について
京を都とした平安時代は、日本の色彩の黄金時代とも称され、時の嵯峨天皇が「日本最高位・天皇の色」と定めた黄櫨染(こうろぜん)はその代表といえます。
染めを通して「日本」を探求してきた奥田祐斎氏は1990年、京都太秦・広隆寺に保管されている歴代天皇の「黄櫨染御袍・こうろぜんのごほう」を國學院大学の協力を得て調査し、世界に類例のない特徴を発見。
「太陽の光で色が変化し、太陽の光に透かすと燃えるような赤色が現れるという」黄櫨染と同じ特徴を有する新たな色彩を創り上げ、1992年、奥田祐斎氏によって「夢こうろ染(ゆめこうろぞめ)」と名付けられました。
嵐山 祐斎亭 基本情報
時間:
10時00分~17時00分(木曜日は休館日)
※紅葉シーズンなどは8時00分~17時30分
受付:
ネットからの事前予約制。30分刻みで予約可能。
QRコードでやり取りのためスマートフォン必須。受付時にQRを提示で入場できる。
※入館してからの時間制限は特になし。
※予約は公式サイトから。
料金:
見学料 通常2000円 (館内マップが印字されたポストカード付)
※紅葉シーズンなどは3000円
見学所要時間:
30分~1時間程度
HP:https://yusai.kyoto/
■4つのフロアで巡る『嵐山 祐斎亭』が作り出す美の世界
①川端康成の部屋
文豪・川端康成の過ごしたことに由来する長方形の窓から望む紅葉に心奪われる部屋。
②丸窓の部屋
『嵐山 祐斎亭』の美しさを一躍世に知らしめた、4つの丸窓が織りなす空間美。
③絶景テラス
桂川と紅葉の美しさの中で夢こうろ染の織物が軽やかに舞う、絶景を楽しめるテラス
④染色アートギャラリー
①川端康成の部屋
文豪・川端康成の過ごしたことに由来する、長窓から望む紅葉に心奪われる部屋。
入場するとまず最初に案内されるフロア。かつてノーベル文学賞を受賞した文豪・川端康成が逗留し「山の音」を執筆した場所としても知られていることから由来しています。部屋一面に続く横に長い長方形の窓から紅葉と桂川を望む素敵なお部屋です。
お部屋には窓と同じく長方形の天板テーブルが設置されており、紅葉が天板にリフレクションする光景は目を見張るほど美しく、雄大な自然の切り取ったような空間が来場者を圧倒させます。新緑や真っ赤に染まる紅葉、その移り変わりのとりどりに色づいた様子など、自然の美しさや心地良さを感じます。
また、部屋の右側奥には池のような楕円形の窓が。こちらからも色づく木々が顔を覗かせ、一つの部屋にいながら二種の趣を楽しむことができます。
来場者は係員の案内で順番に沿って撮影が可能となるので、思い思いのベストショットを撮影することが可能です。譲り合いながら撮影しましょう。
②丸窓の部屋
『嵐山 祐斎亭』の美しさを一躍世に知らしめた、4つの丸窓が織りなす空間美。
順路に従い次に到着するのが「丸窓の部屋」。4層の丸窓から差し込む木漏れ日と色鮮やかな紅葉、そしてこちらにも用意された天板にリフレクションする姿が何とも風流な空間のお部屋です。
右側は独立した丸窓が二つ、左側は窓が連結した形となり、先ほどの「川端康成の部屋」とはまた趣の異なる自然美の見せ方を楽しむことができます。京都の円形の窓と言えば「源光庵」の禅と円通の⼼、⼤宇宙を表現している”悟りの窓”が有名ですが、こちらも同じように何とも神秘的で窓から覗く自然を通して自身の心の内と対峙しているよう。穏やかな風を感じながらいつまでも眺めていたくなる、そんな気持ちにさせてくれるお部屋です。
隣の部屋では大河ドラマに合わせてか、紫式部にちなんだ十二重の展示も行われていました。
③絶景テラス
桂川と紅葉の美しさの中で夢こうろ染の織物が軽やかに舞う、美しい水鏡も楽しめるテラス
階段を上がり次に到着するのが「染色アートギャラリー」と「絶景テラス」。先に絶景テラスからご紹介いたします。
二段になった川床のようなテラスとなっており、自由にくつろぐことが可能です。
目の前には紺碧にも見える美しい桂川と紅葉などの自然を見ることができ、目の前を屋形船やボートなどがゆっくり過ぎ去る光景に癒されます。また、頭上には夢こうろ染(ゆめこうろぞめ) の織物が干されており、風に舞いながら太陽の光で虹色に輝く様子は色づく紅葉と相まって何とも美しく、この場所でした見る事の出来ない贅沢な光景だと思います。
テラス横の階段を降りると今度は水鏡が用意されており、また異なる手法で紅葉美しさを楽しめます。自身で筆のような棒やスポイトを使って水鏡に水滴を落とすことができ、リフレクションした紅葉が水面に揺れる幻想的な姿を楽しめます。
④染色アートギャラリー
染色作家 奥田 祐斎 氏の作品群が揃うアトリエ兼SHOP、染色体験コーナーも。
染色作家であり祐斎亭の亭主である 奥田 祐斎 氏の様々な作品展示や作業場の風景を見る事ができるフロア。
京都の伝統的な作業の一端を垣間見ることができ、伝統文化を身近に感じることのできるお部屋です。さらに奥に進むと夢こうろ染の作品展示とともに、染色されたスカーフやネクタイ、扇子、ハンカチなどが販売されています。こちらを訪れた記念にお土産として購入するのもお勧めです。
また、こちらの施設では染色作家の個人指導を受けてスカーフやジーンズの染色体験が可能とのこと。嵐山観光の思い出にオリジナルのアイテムを作るのはいかがでしょうか。
【夢こうろ染・スカーフの染色体験】
体験料:22,000円(税込)
【ジーンズ染色体験】
体験料:33,000円(税込)
いずれも要予約。※2024年11月時点
■その他の情報
紅葉の時期は毎年ライトアップ! 日常で見るときとはまた異なる幻想的な世界が広がります。
「嵐山 祐斎亭」でも紅葉の時期にはライトアップを開催されています。日常とは異なる幻想的な風景を楽しむことが出来ます。
日程:2024年の日程 11月19日~2024年12月01日
見学時間:18:00~20:00 (最終受付 19:30)
料金:3500円
予約:予約は公式HPからリンク先であるJR東海の「EX予約」から可能です。
※開始直後は大変混雑が予想されます。入場をお待ちいただく場合があるとのことで、遅めの時間帯での入場をおすすめします。
■『嵐山 祐斎亭』感想
趣向を凝らした様々な紅葉の楽しみ方を新たに発見できる、神社仏閣とはまた違った良さのあるアートギャラリー。
コロナ禍であった2021年にOPENしたこともあり、なかなか暇をつくれず訪れられなかったのですがようやく訪問できました。
渡月橋の北側から直進し嵐山公園(亀山地区)の入口をさらに真っ直ぐ言った小高い丘の上に建っているということもあり、嵐山の中でも静かでひと際見晴らしのよい場所でした。
元々料理旅館ということもあり神社仏閣とは趣が異なり、より「魅せる」ということにこだわったような高級感を感じさせる造りで、神社仏閣での紅葉狩りとはまた違った美しさを堪能することができました。
中でも嵐山 祐斎亭の見どころでもある「川端康成の部屋」・「丸窓の部屋」の窓から望む光景はリフレクションも相まって何とも鮮やか。差し込む自然光が心を穏やかにさせ、紅葉の新たな目出方の発見や自然の持つ美しさ・力などを再認識できる、嵐山の持つ雄大な自然美を贅沢に堪能できる空間でした。
道中の通路も色あざやで祐斎氏の作品群も展示されいることもあり、見学を通して祐斎氏のインテリジェンスやインスピレーションに触れるような工夫が随所に溢れている施設でした。
川端康成の部屋横の庭園では水滴によって音色の変わる工夫も楽しむことができるのも面白い点です。
また、室内ということや休憩スペースとして絶景テラスを利用できることもあり、歩くことの多い京都観光・嵐山観光の中では体力的に非常に楽をしながら鑑賞できるという点もうれしい所です。嵐山を散策して疲れてしまった・・・という際などにも心も体も癒せるスポットだと思います。
神社仏閣とは異なる自然や紅葉を堪能できるスポットをお探しの方、嵐山観光に休憩がてらに訪れる場所をお探しの方にお勧めしたい場所です。
■ Q&A
<予約時間に遅れても入館できる?>
予約時間に遅れても予約当日中は入館可能とのことですが、ご予約をお持ちのお客様を優先するそうで、混雑している場合は待ちあう可能性も。空きがある他の時間への変更も可能ですので、時間通りに行けない場合は予約の変更も有り。
<見学の所要時間は?>
混雑状況にもよりますが施設自体は小さいので、40分~1時間程度といったところ。
<紅葉の見ごろはいつ?>
京都の紅葉は11月中旬~12月初旬が見ごろになりやすいです。近年温暖化によって開花時期が遅めになっていますので、急激に温度が下がったタイミングや12月頃が真っ赤になりやすいかと思います。
<混雑や待ち時間は?>
予約ベースなので特別待ち時間などもなく、入場はスムーズでした。混雑は曜日や時間帯によってだと思われますが、入場制限やスタッフの方による誘導案内をされておられるので身動きの取れないほど大混雑するといった事態は全くございませんでした。
体感としてですが、私は11月に平日10時30分に参加し多少混んでおりましたが、お昼時である11時30分~12時30分頃は皆さんお昼に向かわれているのか、かなり空いていましたので、ねらい目の時間なのかもしれません。
<祐斎亭に駐車場はある?>
駐車場は用意されていません。また、山の上あたりに徒歩で向かう場所のため車で行ける場所ではありません。
<予約なしでも入れる?>
予約は必須です。ですが、当日からでも空いていれば予約が可能なので予定が空けば当日飛び込みもお勧めです。
<支払いは電子マネーやクレジットカードは使える?>
通常期(紅葉期以外)の見学 であれば受付にて支払いが要求されるので、現金(日本円)の他にクレジットカード・ 各種電子マネーが使用可能です。
「染色体験」 ・「紅葉期(特別料金)」の際は予約時に支払いは発生するので、その際に可能です
■『嵐山 祐斎亭』アクセス・行き方
・嵐電(京福電車) 嵐山本線「嵐山」駅より渡月橋(北側)に向かい桂川に沿って西へ。徒歩約10分
※太秦天神川、四条大宮駅からのアクセスに便利
・JR 嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅より渡月橋(北側)に向かい桂川に沿って西へ。徒歩約20分
※京都駅からのアクセスに便利。
・阪急 嵐山線「嵐山」駅より渡月橋(北側)に向かい桂川に沿って西へ。徒歩20分
※大阪阪急梅田駅からのアクセスに便利
・トロッコ「嵐山駅」より嵐山公園(亀山地区)から抜けて徒歩約8分