【GUCCI COSMOS(グッチコスモス)】見どころ・体験レポート(京都市京セラ美術館)
グッチが日本で初めて正式に紹介されてから60周年の節目である2024年。ブランドの100年以上にわたる歴史と現代への系譜を紐解く展覧会「GUCCI COSMOS」を、秋の展覧会として京都市京セラ美術館にて開催。
100年以上に渡る歴史を持つ世界的ブランド「グッチ」の歴史とクラフトワークなどを6つのテーマに沿ってフロアを分け、数々のコレクションや音と光を駆使したデジタル映像演出とともに、その歴史を振り帰りながら時空を越えたファッションの旅へと誘います。ファッション好きの方はもちろん、あまりファッションを嗜まれてない方でも、世界的な影響力を持つグッチの職人技や美意識、世界観に圧倒される事は間違いありません。
また、グッチの作品群に合わせ、京都市京セラ美術館の所蔵品もあわせて展示されます。グッチと京都、双方の魅力を合わせより際立たせた世界を見ることのできる世界でここだけの貴重な展示会。
そんな本イベントに京都で生まれ暮らして30年以上の私kamoも参加してきました。
『GUCCI COSMOS』の現場のレポートを写真を交え、
・見どころや感想、口コミ
・アクセス
・混雑や待ち時間など
を本ブログにてご紹介いたします。
<この記事はこんな方におすすめです>
・GUCCI COSMOS(グッチ コスモス)に行ってみたいけど、どんなイベントなのか?と気になっている方。
GUCCI COSMOS(グッチ コスモス)』の口コミをお探しの方。
・秋に京都旅行をするので思い出に残る場所をお探しの方。
・秋のデートスポット、ご友人やご家族と過ごすイベントをお探しの方。
・GUCCI、ファッション関連の話題が好きな方。
・写真、映像撮影の好きな方。(撮影可能な展示会のため)
・京都市内在住の学生の方(京都市内在住・通学の大学生・高校生は無料のため)
などはぜひ、ご参考ください。
■『GUCCI COSMOS(グッチ コスモス)』とは
グッチが日本で初めて正式に紹介されてから60周年の節目を記念し、開かれるグッチの100年以上にわたる歴史と現代への系譜を紐解く展覧会
本展は1921年にグッチが誕生した地、イタリア フィレンツェの姉妹都市である京都と日本をオマージュし、アーカイブ作品を通じてブランドの革新の歴史とクリエイティビティの伝統を表現するものです。
100年以上に渡るグッチの豊かな発想、革新的なスピリット、クラフトマンシップ、文化的な影響力、これまでのコレクションの数々を京都市京セラ美術館を利用して6つのフロアで表現。1921年のブランド創設時から今日に至るまでのグッチの物語を追体験できます。
会期:2024年10月1日〜12月1日
会場:京都市京セラ美術館 本館北回廊1階、新館 東山キューブ
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は17:00まで
(休館日:月(祝日の場合は開館))
料金:一般 2200円 / 大学生 1500円 / 高校生 1000円 / 中学生以下無料
※京都市内在住・通学の大学生・高校生は無料 ※予約優先制
公式HP:
Gucci Cosmos| グッチ日本上陸60周年展 | GUCCI公式 JP
GUCCI COSMOS | 京都市京セラ美術館 公式ウェブサイト
<音声ガイドについて>
展示会でいただけるパンフレットに記載のQRコードからグッチのアプリをダウンロードし、MY GUCCIアカウントに登録すると無料で本展のガイドを利用する事が可能です。音声ガイドは芸能人の夏木マリさんが担当されています。
GUCCI(グッチ)の概略
1921年、フィレンツェで創設されたグッチは、世界のラグジュアリーファッションを牽引するブランドのひとつです。ブランド創設100周年を経て、グッチはクリエイティビティ、イタリアのクラフツマンシップ、イノベーションをたたえながら、ラグジュアリーの再定義への歩みを続けています。グッチは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー、アイウェアの名だたるブランドを擁するグローバル・ラグジュアリー・グループであるケリングに属しています。
詳しくは、https://www.gucci.com/jp をご覧ください。
■『GUCCI COSMOS(グッチ コスモス)』イベントレポート
100年以上に渡る世界的ブランド グッチの世界観を6つの展示室で追体験
①TIME MAZE -時の迷宮-
グッチの歴史や文化の歩みを知るデジタル映像とコレクションの数々。
自由に散策できるドレスルーム的なフロア。
②ZOETROPE -乗馬の世界-
乗馬の文化・世界から取り入れたインスピレーションを映像と共に鑑賞できる。
③ECHOSE -クリエイティビティの系譜-
波の動きを模した舞台に配置されるパーティーコレクションの数々はまるでファッションショーの中のよう。
④LEISURE LEGACY -ライフスタイル賛歌-
ライフスタイルのファッションに焦点を当てた品の数々と美術館所蔵の美術品とのコラボレーションを楽しめる。
⑤BAMBOO -バンブーの世界-
グッチの真のアイコン【グッチ バンブー 1947】をフューチャー。
歴代の「グッチ バンブー 1947」のハンドバッグが竹藪のプロジェクションマッピングの中で美しく並ぶ。
⑥RED THREADS -グッチの絆-
グッチの歴史を彩ってきた赤。レッドカラーで統一た空間でブランドの伝統を物語る。
展覧会地図
①TIME MAZE -時の迷宮-
グッチの歴史や文化の歩みを知るデジタル映像とコレクションの数々。
自由に散策できるドレスルーム的なフロア
Gucci Cosmos(グッチ コスモス)の起点となる展示室。来場者はまず壁に映し出されたグッチを象徴する赤を起用したデジタル映像でグッチの歴史や精神を鑑賞。一気にグッチの世界に没入することができます。その後、暗闇の中で壁が中央から開き、様々な年号がボード印字されたシックなフロアが登場します。この年号はグッチの暦にとって重要な年号が記載されており、今から始まるグッチの歴史への時間旅行の入口=タイムトラベルを象徴しているように感じます。
こちらを過ぎると同心円状に配されたフロアとなり、グッチのハンドバックや洋服などのファッションのコレクション、カタログ、写真、広告、ファッションショーなど様々な資料が年代ごとに並べられています。引き出しや棚などは来場者自らが引き出して鑑賞する事ができ、展示ケースやボックスに収納されて美術品を目にしながら、自由にフロアを散策できます。
また、スタッフの方から直接どのようなアイテムなのかの説明を受けることもでき、グッチのドレスルームに訪れているような洗練された空間の中で視覚的にも知識的にも豊かな体験を行うことができます。
②ZOETROPE -乗馬の世界-
乗馬の文化・世界から取り入れたインスピレーションを映像と共に鑑賞できる。
グッチの歴史の中でも重要な意味を持つ乗馬の文化。グッチはブランド創設当初から馬具を多く制作してきました。グッチの特徴でもあるグリーン・レッド・グリーンのウェブストライプ、ブルー・レッド・ブルーのウェブストライプやホースビット、鐙(あぶみ)、ホースシューはいつの時代もグッチの神話を築き上げていくうえで極め重要な役割を担うキーコードとなってきました。
このフロアでは、その乗馬文化よりインスピレーションを受けたファッションの歴代のコレクションの数々を円形状に展示し、フロア全体を馬が疾走するデジタル映像が壁一面に映し出されます。馬の蹄(ひずめ)の音や乗馬をイメージBGMの中で、品やさ・美しさ・優雅さを体感でき、美しい馬の姿とファッションが融合するような神秘さを感じることができました。
③ECHOSE -クリエイティビティの系譜-
波の動きを模した舞台に配置されるパーティーコレクションの数々はまるでファッションショーの中のよう。
鏡張りされた空間に、波の動きを模した舞台の上にならぶパーティースタイルのコレクションの数々。グッチがコレクションやシーズン毎にテーマを発信してきた100年を超える歴史や時代の模様を引き継いだクリエイティブ・ディレクター達のセンスやインスピレーションの変遷を鑑賞することができます。
トム・フォード、フリーダ・ジャンニーニ、アレッサンドロミケーレといった歴代のクリエイティブ・ディレクター達の作品が一堂に並び、その系譜を辿りながら現在のサバト・デ・サルノのビジョンへと受け継がれていくクリエイティビティを表現
雑誌撮影やファッションショーのような華やかな場所での鑑賞はまるで本物のパーティーの参加者になったよう。他の展示会とは一線を画す斬新な演出や空間を楽しむことができました。
④LEISURE LEGACY -ライフスタイル賛歌-
ライフスタイルのファッションに焦点を当てた品の数々と美術館所蔵の美術品とのコラボレーションを楽しめる
レジャーや旅行、スポーツなどの様々なライフスタイルのシーンに影響を与えたファッションを集めたフロア。このフロアでは京都市京セラ美術館が所蔵する、余暇や屋外にちなんだ絵画とともにグッチが世界中の人々のスタイルにいかに関わってきたかを示します。
1950年代以降からグッチはスポーツの世界とファッションとを融合してきたブランド。人と自然との絆を育む事を目ざしているグッチの様々なインスピレーションを楽しむことができます。
⑤BAMBOO -バンブーの世界-
グッチの真のアイコン【グッチ バンブー 1947】をフューチャー。
歴代の「グッチ バンブー 1947」のハンドバッグが竹藪のプロジェクションマッピングの中で美しく並ぶ。
1947年に誕生した【グッチ バンブー 1947】。独自の美しさと耐久性を備えた素材であるバンブーは、アイコニックなハンドバッグを始めとした多くのアイテムに取り入れられ、グッチを象徴するエレメント。特にハンドバッグは誕生から現在に至るまで歴代クリエイティブ・ディレクターが継承しながら、それぞれの美学を吹き込んでたアイテムです。
展示台には日本の伝統工芸作家と現代アーティストがそれぞれの匠の技と美学で新たに吹き込んだ並ぶ他、歴代の「グッチ バンブー 1947」が壁に並びます。こちらの壁には竹林が暗闇の中で美しく揺らめくようなプロジェクションマッピングが施され、さらには美術館所蔵の井上流光氏による作品「籔(やぶ)」が飾られているなど、バンブーのもつ神秘的な魅力を際立たせています。
この他、グッチのバンブーへのこだわりへの解説とともにグッチが生まれたフィレンツェの街並みをVRで見る体験コーナーも用意されています。夜のフィレンツェの石畳の美しい広場を見る事ができ、京都に居ながらにしてフィレンツェ旅行へ行ったような気分を味わえます。
⑥RED THREADS -グッチの絆–
グッチの歴史を彩ってきた赤。レッドカラーで統一た空間でブランドの伝統を物語る。
赤い絨毯の敷かれた狭い通路を真っ直ぐ進むと展覧会の最後のフロア、赤い糸を意味する「RED TREADS」に。赤を基調としたウェアやバッグ、シューズ、アクセサリー、様々なオブジェが飾られており、空間も合わせて赤で統一された展示を楽しめます。
こちらの空間を満たすレッドカラーはグッチの歴史の中で常に存在していたカラーだそうで、これまでの歴史の中の様々なレッドを思い起こさせるように演出され、アーカイブからイマジネーションまでを呼び起こすという本展の核となるテーマを際立たせているフロアです。
更に奥に進むとキューブ状のオブジェのみが置かれたフロアが現れ、光の演出でグッチの赤の世界に没入することができます。最初のフロアの赤いデジタル映像と対になるように作られているようです。
■『GUCCI COSMOS(グッチ コスモス)』感想
まるで京都を舞台にしたメットガラ。
グッチの歴史・世界を旅しながら、デザイナーたちのインスピレーションの源流のようなものを感じ取る没入型の展覧会。
イタリアが誇る世界トップクラスの高級ブランド「グッチ」。私には高級ブランドは中々縁遠い物ですが、その洗練された美しさは誰もが知るところ。ずっと気になっている展示会でした。
驚いたのはウェアやバッグの展示だけでなく、映像やプロジェクションマッピング、VRなどの演出で世界観を体感できる没入型の展示会であるという所。
印象的であったのは
・最初の映像演出から円形のボード状のオブジェが現れる瞬間
・「ZOETROPE -乗馬の世界-」での馬の映像演出
・「RED THREADS -グッチの絆-」のキューブのオブジェのみが置かれたフロア
です。
幻想的な演出はまるでデザイナー達の創造性や頭の中を覗いているかのよう。そしてそこから具現化されたウェアやアイテムたちと対峙する事で、グッチのデザイナーたちのインスピレーションの源流のようなものを垣間見るかのようでした。
そしてもう一つ驚いたのは、京都市京セラ美術館所蔵の美術品などとコラボレーションを行っている世界で一つの展覧会であるという所です。このGUCCI COSMOSは香港などでも開催さえていたとのことですが、開催の度にテーマを変更して展示しているとのことなので、この先体験できない経験を楽しむことができました。歴史と伝統を重んじながら最新の表現を磨いていく、そのようなグッチの姿勢が現れているかのような伝統と現代の演出のが合わさった素敵な展示会でした。
また、オシャレをして鑑賞に臨まれる方も多数おられましたのも印象的です。展覧会前に芸能人の方々たちが素敵なファッションを身にまとって鑑賞に来られる姿は京都市京セラ美術館のモダンな雰囲気も相まってまるでメット・ガラが京都で開催されているかのよう。オシャレをしてメットガラの気分を味わいながら鑑賞されるとより楽しめるかと思います。撮影も許可されているのでSNS映え、インスタ映えのスポットとしてもお勧めのイベントです。
時間で入場者が区切られているので混雑も少なくスムーズに鑑賞が可能。
スタッフさんから直接グッチの歴史についてのお話を聞けるのも嬉しい。
入場は時間ごとの予約制で定員も決められていたため、大きな混雑もなくじっくりと鑑賞を楽しむことができたのもの嬉しい点でした。また、展覧会中は京都市京セラ美術館のスタッフの方とは別にGUCCI COSMOS専用のスタッフさんがおられ、説明書きにはない歴史などを伺えるという点も嬉しかったです。気になった展示品があればぜひ、お伺いください。
■アクセス・行き方
住 所:〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 124 京都市京セラ美術館
行き方:
・京都駅の場合
地下鉄烏丸線に乗車し東西線へ乗り換え。
↓
東西線「東山駅」より徒歩約8分
・京阪の場合
「三条駅」にて地下鉄東西線へ乗り換え。以下同上。
※滋賀方面からお越しの方は、京阪・JR・地下鉄東西線「山科駅」から地下鉄東西線「東山駅」へのお越しが便利です。